【ビザンチウム】感想はつまらない!理由は何故?ネタバレと結末,場所はどこ?評価,概要,キャスト,ヴァンパイア,ビザンチン帝国,意味

SFファンタジー映画

【ビザンチウム】は切ない孤独なヴァンパイア映画です。

そして、聞いたことあるなぁと思っていたら、なんと「ビザンチン」という帝国が過去に存在していました!そんなビザンチン帝国とヴァンパイアが関係する物語なのかな?!

少女の切なさそうなポスターを見て良さそうだと思ったし、何かヴァンパイアとビザンチウムとは何か関係があるのかと思って、「ビザンチウム」を観てみました!

しかし残念!なんかつまらない・・・

cinemacafe.netより

切ないヴァンパイアラブストーリーで良い映画という感想もちらほらありますが、私としてはつまらないあらすじや結末でした。

今回は【ビザンチウム】について感想はつまらない理由やあらすじや結末をネタバレを含んでご紹介します。



映画【ビザンチウム】の感想 つまらない理由、何故?

前述したように重複しますが、私の感想は「つまらない」です。

切なくて、いい雰囲気、いい演出ではありますが、主役の設定は少女のエレノアなのに、過去の焦点の比重が母親のクララに傾いているんですよね。

どうやってエレノアの母、クララがヴァンパイアになったのか出自を描くのは必須ですが、少し詳しく書きすぎていて、肝心のエレノアが薄くなっている気がします。

 

つまり終始、クララの描き方が軽いのに尺が長い!です。

 

余命幾許もない年寄りしか血を吸わないエレノア。母がいるけれど、いつも孤独と記憶という闇がだけが重くのしかかる少女。

ここに至るまでにどうやって生きてきてきたのか、もう少し丁寧に描くとよかったです。

 

フランクとの関わりの描き方も軽い気がします。

エレノアが道路でぶち当たって怪我した男の子が偶然にもレストランで出会ったフランクでした。

フランクは白血病の治療の作用で血がドバドバ・・・慣れているとはいえ、普段から怪我なんかしないかのに対処がとて落ち着きすぎていて、エレノアも全く申し訳ないとか、慌てふためく様子もないのが不自然。

 

怪我したところを抑えていた血まみれのハンカチが落ちているのを拾ったエレノアは一人、チューッとフランクの血液を吸います。

 

好きな人だから、吸ってみたのか、それともヴァンパイア本能での行動なのか・・・

 

フランクからエレノアに興味を持ったのにエレノアの告白ノートをいざ読むと、まるで嫌悪感を抱いているような態度に急に変わるのも不自然で、引っかかりました。

 

白血病で自分自身達観しているそぶりがあるのに、エレノアの告白を全否定するの運びにするのはちょっと無理がありました。

また、昔の女性の悲運な状況を描くのに「娼婦」とか「悲運な女性」という設定は描きやすいので、なんとなく想像できてしまうのです。

 

肺を患ったクララがヴァンパイアになった途端、分別や制御のつかないような、単なるやんちゃ生意気女みたいになった描き方はめっちゃ単純すぎてつまらないです。

 

悲運からの解放感からそんな姿になった、という設定なのかもしれませんが・・・・

 

エレベーターに突き落としてしまったビザンチウムホテルの男ノエルの死に方もあっけない。

 

それだけクララが単にノエルを利用しただけで愛情のかけらもなかった、という表現なのかもしれません。

 

ノエルとクララとの出会い方は売春でしたが、ノエルは母が死に、ホテルも廃業で自暴自棄になっていました。心が寂しくて誰かに話したくてクララを買ったのです。

 

クララは生き抜くために嘘の同情をしましたが、マジで宿無しになった時に助かったのだし、売春宿にして収入源ともなっていたのだから、ノエルを突き落としてしまった時は少しくらい情が動く描き方があって良かったのではないかと思います。



映画【ビザンチウム】結末がつまらない理由

最後、追ってきた同盟の一人、ダーヴェンは結局クララを殺せませんでした。それは長年クララに思いを寄せていて、ヴァンパイアになってからも殺したくはなかったから。

 

だから同盟の追手と見せかけてきたわけですが、ダーヴェンのクララに対する愛の描き方が足りないですね。処刑するシーンから最後はなんだか軽いし、この先が読めてしまうほど。結局クララの方はダーヴェンのことどう思っているのかもあやふや。

 

最後は自分も愛する人が助けてくれて救われたのだから、娘のエレノアも愛する人と一緒にいたらいい・・・みたいに簡単に手放すという。

 

エレノアを心配するあまり、母性本能を超えた発狂ぶりからの方向転換は一体・・・

長年生きてきたわりに、誘惑する技術だけは伸びて生き抜く知恵とか頭の良さは一向にない描き方はなんか学んでない娼婦ヴァンパイアです。

 

しかも決定打は掟破りの処刑に使うのが「ビザンチン帝国の時に作った剣」の登場です。

前述と重複しますが、ホテルの名前と剣と、同じ名前とは偶然ねぇ・・・といったくらい関わりないオチにポカーンでした。

 

せめて、ビザンチウムというホテルの名の所以を描けば納得いきましたが、そのシーンもないのです。

 

剣の所以などももう少し触れていれば、バランスよかったのに勿体無い終わり方でした。

 

最後のシーンのダーヴェンとクララの間柄も最後まで実に淡白。長年ダーヴェンが追ってきたんじゃないの?!とツッコミたくなる私でした。

そして、白血病で長くないフランクも同意のもとクララにつれられあの島へ。

ヴァンパイアになって幕を閉じます。

 

彼は男性だから追われる身じゃなくなるから良いけど、続きが描かれるのであれば、結局エレノアを守りながら逃げて生きていくんだろうなぁと想像しました。



映画【ビザンチウム】場所はどこ?

【ビザンチウム】は現在のトルコ共和国だそうです。大昔は東ローマ帝国の首都でした。

遡ること紀元前658年。都を作ったビザス王の名をとって「ビザンチウム」という名前になったそうです。ビザス王はギリシャからやってきたメガラ族でした。

世界の歴史マップより

330年、コンスタンティヌス帝の時に「ビザンチウム」をローマ帝国の新しい首都にし、のちに「コンスタンティノープル」となります。

そしてローマ敵国が東西に分裂した395年、東ローマ帝国(=ビザンチン帝国)の首都に。

 

1453年、オスマントルコ帝国の攻撃を受けて、オスマントルコの首都となり、イスタンブールと呼ばれるようになったそうです。

1923年、私たちが知っているトルコ共和国となった歴史があります。現在首都はアンカラです。

じゃあ、この映画とビザンチン帝国はなんの関係があるの?

というと、さして深い関係はないようです。

何か深い歴史があってヴァンパイアとの関わりがあるんじゃないかと私は思っていました。

関わりというか、映画の中でビザンチウムが出てくるのは2回なんですよ。

一つは映画タイトル「ビザンチウム」はホテルの名前。

二人のバンパイア母娘が住むこととなる廃業ホテルのことなんです。

二つ目は戒律を守る同盟が掟を破った者を抹殺する時に使うの剣が、「ビザンチン」帝国の時代に作ったもの。

これだけ・・・・

なんやねん!です。

ビザンチン様式という言葉があるように、芸術系に優れた文化をもっていたようですので

処刑用の剣もその関係かと思われますが、ビザンチウムでなくてもいいくらい

「ビザンチン帝国」と映画「ビザンチウム」つながりがない・・・

ローマ帝国の首都でもあったのだから、その内容に触れてほしかったですね。

映画【ビザンチウム】の簡単なあらすじ ネタバレなし

イギリスのとある場所。

24歳の母クララと16歳の娘エレノア2人きりひっそりと暮らし、ヴァンパイアとして200年も生きていた。

2人はヴァンパイアの掟を破った者同士。女性がヴァンパイアの血を継ぐことは許されていなかった。

規律を守るバンパイアの『同盟』であるギャレスとワーナーは二人を抹殺しようとどこまでも追ってくる。

 

クララは娼婦でお金を稼ぐが気性が荒く、すぐに問題を起こして店をやめたり人間関係もうまくいかない。

物静かで繊細な少女エレノアは母に振り回され続ける。

過去の記憶から解放されたくて、自分の記憶を物語にして書き出しては、ノートを千切って風に捨てていた。時間は永遠で積み重なる人生の記憶が重荷だった。

しかし、思い出せない記憶もあった。

 

ある時、クララを追ってきた人を殺害。住んでいた部屋ごと遺体を燃やし、新天地へ。

ヒッチハイクで行き着いた場所はとある海岸沿いの近くだった。浜辺を歩くカトリックの孤児院たちを見かけ、ここで少しずつ遠い記憶を思い出すことに。

 

忘れたい記憶、思い出したい記憶。その狭間で揺れ動きながら、フラッとレストランの中にあるピアノを弾く。そこでボーイの仕事をしていた少年と出会う。

 

少年フランクは白血病だった。エレノアは白血病の少年フランクと心のうちにある永遠の時間と積み重なる記憶の重みを打ち明け、互いに少しずつ恋に落ちてゆく。

 

遊園地で娼婦を始めたクララはホテル経営をしていたノエルという男性と出会い、うまく取り入ることに成功。二人はノエルのホテルでの居候生活が始まる。

 

ホテル名は『ビザンチウム』

クララの提案で娼婦の館を経営し始めるが・・・・



これまでのヴァンパイアものとは違う、芸術もの!とか

クララのエレノアへの無償の愛情ひょうげんが圧巻!とか・・・・評価コメントはまあまあ良いですが、演技や人物設定が軽いと

【ビザンチウム】映画の評価は?

さて視聴者の映画の評価を検索すると、大体星3〜3.5ほど。


私は思っています。

 

私はクララが自分の感情に翻弄されてて、200年生きた割には進歩のない頭をしているのが気になってしょうがないですね・・・・

クララ役や主人公のエレノア役の女優さん自体は好きなんですけど。

 

ヴァンパイアものはアクションものと、正と死とに悩むセンチメンタル的なものと2種類ですが、私はセンチメンタル的なものの方が好きです。

 

アクションものは大体先が読めるので、設定にエロティックさと恋愛をねじ込む傾向に多いので最後は破茶滅茶は茶番劇なるんですよね。

 

「アンダーワールド」や「トワイライト」のようにしっかりと設定ができてないと一回見てお腹いっぱいになるんですよ。アンダーワールドはアクションものですが、なかなか設定が面白くて例外ですが笑

 

この「ビザンチウム」もアクションはほとんどなくて、悲壮感だったり、誰にも理解してもらえない孤独感を描いていて、ヴァンパイアという設定であるだけで、誰しもが心のどこかに抱えている闇を持っているという共感ができるところもあります。

 

だけど、人物描写の比重がクララとエレノア平等になってしまっているんですよね。せっかく主人公であるエレノアの恋愛感情の描写が軽いし、余命がない年寄りの血を吸って殺すという慰めの目的がなんだか軽く感じます。



【ビザンチウム】概要・キャスト紹介

2014年公開 上映時間 118分

<監督> ニール・ジョーダン

<キャスト> ジェマ・アータートン(クララ役)

シアーシャ・ローナン(エレノア役)

サム・ライリー(ダーヴェル役)

ジョニー・リー・ミラー(ルヴェン役) etc

 

ビザンチウムを観た後に知ったのですが、1994年の「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」というトムクルーズ、ブラット・ピット主演の映画の監督ニール・ジョーダンの作品でもあります。

少女バンパイア役のキルスティン・ダンストがピアノ弾いてるのですが、そういえばどのヴァンパイアもピアノ弾いてますよね笑

長い年月、暇を持て余すヴァンパイアはピアノを嗜むといういステータスがあるのでしょうか。


クララ役のジェマ・アータートンはキャサリン・ゼタ・ジョーンズのように肉感ボディの色っぽい女優さんです。私が好きなイギリス英語で聞きごごちがいいです。しかしいつも思うのですが、スタイルのせいかいつも色っぽい役ばかりなのは勿体無いですね・・・

 

【ビザンチウム】まとめ

いかがでしたか?ビザンチウムがつまらない理由を述べてきました。

叙情的な雰囲気、またエレノア役のシアーシャ・ローナンの綺麗な青い瞳に魅了されますが、

物語の希薄さは埋まりません。

クララがヴァンパイアになって200年生きてきても、娼婦上がりで何も学んでない姿は少しイラつきます。

エレノアが主役なのに、クララを描くシーンが多く、孤独に悩む少女ヴァンパイアの不器用な恋愛少しを描くだけに終わっています。

【ビザンチウム】という名も物語との関係の希薄に描かれていて、何を表現したいのか結局ぼやけてる映画となっています。

なんだか俳優の演技力が死んでしまう映画だなあ、と残念に思いました。


 

 

 

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